2013年12月03日

脱・昭和臭

みなさんこんにちは。
冬がすぐそこまでやってっきましたね。
先日富山本社近くのガソリンスタンドでタイヤ交換をしていたら、やなぎなぎさんの『アクアテラリウム』が流れてきて、口笛で追いかけた堀川です。

『凪のあすから』はP.A.WORKSにとって、あるいは僕にとって新しい試みの作品なんですね。
というのも、初めて企画の立ち上げから若いプロデューサーに任せた作品なんです。
僕らが制作している作品のファン層は20代〜30代が中心なので、ファン層と同じ年齢のプロデューサーに任せてみようと思ったわけです。
どうしても僕の好みが影響すると「昭和臭がする」と言われたことがありまして。
それは否定はしません。だって昭和臭が好きだし!

例えば『TARI TARI』の制作過程では、橋本監督と僕の昭和臭の間でシナリオ会議中何度もバトルがあった訳です。特にキャラクター同士の距離感ですね。
そんな中で、橋本監督はシナリオ全てを完全に自身でコントロールしたところから、あの世界観―人間関係の作品が生まれて、『TARI TARI』の作品テイストを作り上げた訳です。
そのテイストを多くのファンの皆様にも評価していただけたと思います。
それもあって『凪のあすから』では、若い感覚に更にドンと任せて作ってみようと思いました。
今後のP.A.WORKS作品はどんどん若手プロデューサーにも任せていきたいと思います。

篠原監督と辻Pが何日も狭い編集室に籠り、アイデア出しを繰り返して生み出した企画です。
僕からのアドバイスは、『凪のあすから』で目指しているものをスタッフと共有すること。
篠原監督がやろうとしていることを早期にスタッフに浸透させることです。

今年の5月だったかな。定例制作会議でその話をしました。
ただ作るのではなく、制作現場は戦略目標を持ちたいですよね。
現場の一体感を演出するためにもあるべきです。
まず、「何故『凪のあすから』を作るのか?」
プロデューサーや監督は、大変な制作現場に大勢のスタッフを巻き込んでいくわけですから、この戦略に魅力が必要です。
キャッチコピーがあったほうがいい。

作品が動き出すと、よく雑誌社からインタビューを受けます。
僕はインタビューなどは大の苦手なのですが、いつの頃からかこれは個人的に必要なことだと思うようになりました。
何度も同じ質問に答えているうちに、自分の考えがまとまってくるからですね。
インタビューというよりも、インタビュアーと対話しているような気持ちで受けます。
対話を繰り返しているうちに明確な言葉で語れるようになります。

 制作会議では『凪のあすから』の辻Pをトップに、制作全員に下記の質問用紙を配りました。
僕がよくインタビューで受ける質問です。
@ 何故この作品を選びましたか?
A どんなお話ですか? 魅力はなんですか? 見所は何ですか?
B アニメ化にあたって何を大切にしましたか?
C スタッフィングで考えたことは何ですか?
D P.A.WORKSにとってどんな挑戦がありますか?
E ファンのみなさまに意気込みを一言。

これらの質問を何度も繰り返して考えることです。
制作現場が本格稼働すると、ただ目の前に起こっていることに対処するために体力を使います。
そんなときでも、その場その場で判断を必要とされるとき、迷ったとき、作品毎の初期の戦略に立ち返るとシンプルな判断基準が見えてくることが多いんですね。
現在『凪のあすから』の制作現場は後半戦に突入していますが、僕らは繰り返し自身に問いかけなければなりません。
「P.A.WORKS、あるいは自分は、何故『凪のあすから』をつくるのか」
言葉だけではなく、その答えが作品から伝わるものにしたいと思います。

ではでは。

P.A.WORKS 堀川
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。